個人で開発したAndroidアプリはどれくらいダウンロードされる(た)のか?
個人でのアプリ開発を始めた経緯など
ちょうど大学在学中がiPhoneが登場し、皆が利用する端末がガラケーからスマートフォンに変化していくタイミングでした。当時、研究室に配属されたタイミングでもあったのですが、自分が大学で学んだ内容が世の中にどのような価値を提供できるのかイマイチわからず、プロダクトを公開することにしました。その際に作るプロダクトとして選んだのがAndroidのアプリでした。
開発を始めたタイミングではAndroid 2.2の端末が市場に出回っていた時期でした。当時のAndroidはかなりもっさりしていました。当時は、IS03*1とかで開発をしていました。
就職してからは、会社の規則で副業が禁止だったことやそもそも新規にプロダクトを外部に公開すること自体を会社に禁止されたことで新しいアプリの作成はできませんでした。学生時代に作ったアプリの更新をシコシコやっていたという感じです。
個人で開発したアプリのダウンロード数
作成したアプリのダウンロード数(2017年10月時点)は下記の通りです。
アプリ種類 | ダウンロード数 |
---|---|
ツール1 | 180万 |
ツール2 | 45万 |
ツール3 | 15万 |
ツール4 | 3万 |
ゲーム | 4500 |
ダウンロードしてもらうために意識したこと・学んだこと
リリースの順番に関しては、ダウンロード数の増加(表的には下から上)と同じです。作るたびに自分なりに問題点を考察し、改善していった感じです。その結果、リリースの度にどんどんダウンロード数が伸びていきました。 いろいろやってるうちにアプリのダウンロード数を伸ばすには、下記の観点が非常に重要であることに気がつきました。
①どうやってアプリをダウンロードしてもらうか?
これは言われてみると、極めて当たり前なのですがアプリを作り始めた当初は全く考慮できていませんでした。具体的には、SEOだったり、アプリの紹介サイトで記事を書いてもらったり。どんなに良いモノを作ってもここが疎かになると、誰にも使ってもらえないです。ダウンロードされるチャネルを意識することで、ダウンロード数はぐんぐん伸びていきました。
②競合が多いか?少ないか?
アプリの世界でも先行者利益というのは確実にあります。自分がアプリ開発を始めた時は、Androidユーザがどんどん増えていっているタイミングでした。それ故に、Google Playにアプリがそれほど存在しませんでした。これがかなり大きかったと思っています。特に、最初にリリースしたゲームのアプリは典型的な悪い例でした。まず、プロトを研究室のメンバに遊んでもらい面白いという評価を得てからリリースしたわけですが、ゲームはすでにレッドオーシャンでした。ユーザの目に止まらない。。。その結果、惨敗したわけです。。。
③それ本当に必要?
どうしても技術ベースのボトムアップでモノづくりを始めると、「こんなことできるじゃん」という視点で開発をしてしまいガチです。これではダメでした。「ユーザが必要なものって何だろう?」という視点からスタートしないと開発者の自己満アプリで終了してしまいます。ユーザは必要のないアプリを検索もしないし、ダウンロードもしません。
元々コーディングの知識があったということもありますが、アプリ開発で重要だと思ったことの中に技術的なことは一切ありません。アプリ開発をすることで「技術的にすごい物」と「多くの人に使われる物」が必ずしもイコールではないということを強く実感させられました。 まずは、本当にニーズがあるものか?競合は?といった視点から作る物を考える。実際にアプリを作ったら、ダウンロードしてもらうためのチャネルを用意する。これが抜けるとまるっきりダメでした。 時々、ストップウォッチやBMIのアプリを作ってアプリがかなりダウンロードをされた人を馬鹿にする人がいます。自分もどっちかというと、「そんなん俺でも作れるわ」とか思ってた感じだったのですが、アプリ開発を始めて考えが変わりました。競合がいないタイミングでニーズのあるものを作り公開できる行動力と洞察力が凄いのだと。
こういった経験からプロダクト志向のエンジニアにはビジネスの視点は非常に重要と思っているのですが、現職のSIerの中だとこういった感覚を磨く業務があまりないのが残念なところです。
収入
上述の通り、現職で副業を禁止されているため現在は収入なしです。学生時代は月10万以上は広告収入がありました。おかげでバイトを辞めることができたので、学業にはだいぶ集中できました。親の扶養から外れて確定申告とかも結構面倒くさかったですが。
やりがい的な
大学だとどうしてもインプットが中心になってしまうので、アウトプットの経験として現役の大学生とかにはおススメですね。しかも、ヒットすればバイトもしなくてもお金が入ってきます。案外アプリ作ってお金稼いでますって人はいないので、就活でも無双できます。よく考えるとすごいよこれ。メリットしかない。
あとは、感謝のメールがいっぱい来ること。日本人もですが、外人が英語で「君のアプリで私のベイビーの最高のスマイルを撮影することができたぜ!サンキュー!!」とか、インドの人から「धन्यवाद」とかメールが来るわけです。自分のプロダクトで世界の誰かの役に立っているのは嬉しいですよね。大なり小なり世の中変えてやろうとか便利にしてやろうと思ってエンジニア(※)になったわけですから。
※仕事じゃなくて、趣味でやってるけど('ω')ノ